#学年ゼミ 20141212

文献

Do!  ソシオロジー 改訂版 -- 現代日本を社会学で診る (有斐閣アルマ)

Do! ソシオロジー 改訂版 -- 現代日本を社会学で診る (有斐閣アルマ)

テーマ「第8章 ネオリベラリスムと福祉国家

ポストケイジアン福祉国家
ワークフェア
ベーシックインカム

参考資料として先生が配ってくれたベーシックインカムの記事から議論が始まった。

ベーシック・インカムのメリット

社会保障の単純化(煩瑣な事務処理の簡略化、中抜き無し)
透明/公平/低コスト化
・多様な生き方を促し社会が面白くなりそう
芸術家、ボランティア、会社員が大学に入り直す

実現可能性

社会保障の仕組みで食べている官僚が多いから難しい
年金の積立金で作られた無駄な施設への天下り
・医療制度は残し年金と福祉(公務員の人件費を含む)を財源とすれば、
 シュミレーション上は国民一人につき5万円は配ることが可能

懸念

・他の国から孤立しそう 移民問題
・経済が確実に縮小するはずで財源は確保できるのか
人口減少社会だしどうにかなる気もする…

・ある意味究極の自己責任

人として豊かな生活

 現在の経済中心の社会では労働から逃れられない

 つまり働くことに生きがいを見出すほかない。
 月5万もらえるだけで、働くこと以外の多様な選択肢がひらける。
 おもしろい社会になりそう。

 他己的な動きが起きる可能性
 ボランティア型福祉
 一部地域通貨などで実践されている  参考:福祉における地域通貨の将来    

現状の生き方の相対化

いまのシステムから離れたモデルを考えることで、 現状の生き方の相対化が可能になる

・日本の就活システムの息苦しさ

・台湾では兵役があるから逆に就活があったほうが良い
大学卒業しても仕事が無い
・ヨーロッパは就活概念が無い
・ドイツは大学はエリート、代わりにマイスター制度の充実
逆にアカデミック人材の不足が起きている
参考リンク 日本とは全く違う!ドイツの教育制度とキャリア観
関連おもしろそう記事 手工業分野におけるドイツ日本人職人養成プログラム2015

大学で勉強することの幸せ

社会人になると
根本的に考えること/じっくり本読むこと/落ち着いて考えること
ができなくなる

実際には、学生なうな人たちは実感しにくい
社会人を経て学生をしているひとのほうが
学ぶことの幸せや学ぶことの目的意識がはっきりしている

大学・大学院含め4つの大学に通った映像文化論の先生が 初回の授業で「この教室に座って勉強できることがどれだけ幸せか!」と言っていたことを思い出した笑

個人的に気になったキーワード

  • BI導入による「他己的な動きが起きる可能性の話」は、前回の11章グローバル化と文化の共生p275にある新自由主義による弱者へのしわ寄せ、私心化を打開する「ケア」の導入とつながる気がする。
  • 「無業社会 働くことができない若者たちの未来」の著者・西田亮介氏

そもそも僕たちはどのような福祉を求めているのか、という議論がないのは、これから大きな構造転換を迎えるはずの日本社会、そしてその福祉の戦略上致命的です
「今そこにある 無業社会」ニッポンのジレンマインタビュー